Armaments in PE1 : Assault Rifle

M16 シリーズ
U.S. M16 series

Variation in PE1

 米陸軍の制式アサルトライフル。
 ArmaLite社のAR-15というライフルを制式化したものがM16。Eugene Stonerによる設計。それまで小銃の弾丸としては7.62mmクラスのものが主流だったが、M16は5.56mmという小口径高速弾を使用。当時は反対論も多かったそうだが、今では有効性が認められ、多くのアサルトライフルで採用されている。
 ガス圧直接利用方式(ピストンを介することなく、ボルトにガスを直接吹き付けて後退させる)、軽合金やプラスチック製部品の採用など、従来のライフルとは異質の設計で、配備当時(ベトナム戦争初期)は故障が多く「欠陥銃」との評価もあった。が、すぐに改良型のA1型が採用され、西側を代表する軍用ライフルの一つとなっている。

 現在の米軍の主力小銃はM16A2。特殊部隊や海兵隊では最新モデルのM4カービンを装備する。キャリングハンドルが取り外し式になったM16A3やA4というモデルも作られているが、ちょっと影が薄い気がする。

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FA-MAS
Giat FA-MAS

 フランス軍の制式アサルトライフル。名称は"Fusil Automatique, Manufacture d'Armes de St. Etienne"の略。5.56mmx45弾を使用する。
 ブルパップ・デザインを採用し、全長757mmと短め。その独特のフォルムから「トランペット」の愛称で呼ばれる。バイポッド(二脚)が標準で付属してくるのも面白い。セレクタ切換でセミ、フル・オートマチック射撃が可能なほか、別パーツを組み込むことで3点バーストも使えるようになる。
 作動方式には小口径アサルトライフルで一般的なガス・オペレーティッドではなく、カムを利用したディレイド・ブローバック・システムを採用している。また、イジェクション・ポート(排莢孔)の向きを変えることができるので、射手の利き腕がどちらであっても大丈夫。(ただしパーツの組み替えが必要なのが不便)

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AK47
AK47

 旧東側諸国の代表的アサルトライフル。名称は"カラシニコフ型自動小銃1947年型"の略。
 Mikhail Kalashnikovによる、オーソドックスで信頼性の高い設計だ。作動方式はアサルトライフルで一般的なガス・オペレーティッド(発射薬の燃焼ガスの一部をバレルから取り出し、その圧力を使ってボルトを動かす方式)。現代自動小銃の傑作の一つと、高く評価されている。現在でも世界中で(いろんな人の手で)使われており、派生モデル、コピー品も数多く存在する。日本では少々ダーティなイメージが付きまとう。紛争やテロなどのTVニュース映像にたびたび登場する上に、ハリウッド映画で悪役キャラの定番ウエポンになっていたりするためか。
 フル・オート射撃には少々クセが有る(銃口が斜め上に跳ね上げられる)とのこと。7.62mmx39弾使用で旧ソ連ほかの軍隊でも制式小銃とされていたが、現在は小口径高速弾(5.45mmx39)を使うAK74等に置き換えられつつある。

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SG550
SIG SG550

 スイスのSIG社が開発した5.56mmアサルトライフル。スイス軍がStG90の名称で採用している。ここは皆兵制の国なので、国民みんながこのライフルに触れ、兵役を終えた後も持ち帰って家に備えているという。ちなみにスイスの国技は『射撃』とのこと。
 アサルトライフルとしてオーソドックスな設計がなされているが、工作精度が高く、信頼性、命中率は良好。フォールディング(折りたたみ式)ストックは強化ゴム製で、射撃の反動を吸収する。また、標準のマガジンは、残弾確認が容易な透明プラスチック製。マグ・クリップ無しでも複数のマガジンを連結できるスグレモノだ。
 銃身の短いSG551やSG552というカービン・モデルも存在し、こちらはSWATなど特殊部隊に人気がある。

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G3A3
H&K G3A3

 旧西ドイツ軍の制式ライフル。元Mauser社の技師によりスペインのCetme研究所で完成され、H&K社が改良して生産することになった。現在、AK47M-16などと同様に世界中いたるところで生産され、使われているアサルトライフルだ。
 ローラー・ロッキング・システムを組み込んだディレイド・ブローバック式(遅動吹き戻し式)を採用。これはボルト開放のタイミングを、ローラーで調整する仕組みだ。閉鎖時、ボルト・ヘッドの中のローラーはバレルの後部に引っかかっている。そのためボルトは撃発と同時には後退せず、一定時間だけ遅れて動き出す。

 強力な7.62mmx51(NATO制式)弾を使用するため、フル・オートマチックでのコントロールは難しい。G3を5.56mmx45弾仕様に作り直したものがHK33。他にも、G3のメカニズムをベースにサブマシンガンMP5シリーズやスナイパー・ライフルPSG-1、汎用機関銃HK21といった製品が作られている。
 また、現在のドイツ連邦軍はG3の後継としてH&K G36という新型の5.56mmx45ライフルを制式にしている。

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64シキ
J.S.D.F. Type-64

 正式名称は64式7.62mm小銃(ろくよんしき、と読もう)。日本の陸上自衛隊ほかで制式のアサルトライフルだ。高い命中精度を持ち、狙撃銃としても有用。ゲーム中でも「クリティカル」追加効果がある。
 NATO標準の7.62mmx51弾を使うが、自衛隊では日本人の体格に合わせて装薬量を削った90%減装弾が支給されるそうだ。反動が減って扱いやすくなり、普通に小銃で撃ち合うような距離では威力もさほど変わりないとのこと。作動方式は当時の代表的アサルトライフルであるFN FAL等と同じ、ガス・オペレーティッド式、ティルト・ボルトによるロッキング。
 側面にカタカナで「アタレ」と記されている。これは命中率向上のおまじない……ではなく、それぞれセレクタ・レバーの「安全(SAFE)」「単射(SEMI)」「連射(FULL)」の略。

 軍用銃としては部品点数が多く、整備が面倒らしい。このライフルは(幸いなことに?)実戦を経験していないので、軍用銃としての性能を疑問視する声もある。
 現在は新型の89式小銃との交代が進んでいる。こちらは時流の小口径弾5.56mmx45弾を使用し、部品点数も大幅に減らされている。

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PSG-1
H&K PSG-1

 アサルトライフルG3をベースに作られたセミ・オートマチックのスナイパー・ライフル(狙撃銃)。とても高性能なライフルで、とても高価。「$10,000ライフル」等と呼ばれる。ドイツGSG-9等、主に対テロ機関向け。
 7.62mmNATO弾を使用、肉厚の650mmポリゴナル・ライフリング・バレルを装備。倍率1.5〜6倍のスコープは固定式。チーク・ピースやトリガー・シュー等のパーツは射手の体格に合わせて位置を調整できるようになっている。スチール製の部品がふんだんに使われていることもあり、重量は8100gとかなり重いが、これは狙撃銃としてはプラスに働くだろう。
 しかしながらゲーム中では、スコープ無しで狙える至近距離からクリーチャーに弾丸を叩き込むという、ひどく勿体無い使い方をすることになってしまう。残念。他に軍隊向け製品として、PSG-1を軽量化・コストダウンしたMSG90というスナイパー・ライフルも存在する。

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SAR
Galil SAR

 ガリルSARはIMI社製ガリル・ライフルの短銃身カービン・タイプ。
 イスラエルのガリル・ライフルは、高く評価されていたAK47をベースに開発されたため、内部メカニズムも外観もAKによく似ている。ただし使用する弾薬は西側標準の5.56mmx45。フォールディング(折りたたみ式)ストックを備え、携帯製に優れる。イスラエル軍では車載部隊や後方支援部隊に支給された。
 他に標準タイプのARM、さらに短く切り詰めたMAR等のバリエーションが作られている。イスラエル軍のほか、コロンビアや南アフリカ連邦共和国で軍用制式とされた。

(SARという名のライフルには、他にもシンガポールのSAR80というアサルトライフルが存在するそうだが、ガリルの方が有名かと考え、こちらを紹介した)

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MAG
FN MAG

 ゲーム中、唯一登場する汎用機関銃。ライフル・タイプに分類されている。
 汎用機関銃(GPMG: General Purpose Machine Gun)とは、その名の通り、いろいろな使い方ができるよう考えられたマシンガンのこと。歩兵の分隊支援火力・軽機関銃として、三脚に載せれば重機関銃として、防空用として、また、車両やヘリコプターに装備する事もできる。基本的にフル・オートマチックのみ、ベルトリンクまたは大容量マガジンで7.62mmクラスのライフル弾を使用、銃身が簡単に交換できる、などといった特徴をもつ。
 重量は11kg(弾薬除く)にもなる。ハイベロでさえMM1より軽いという設定だから、PEシリーズに出てくる中では最も重たい武器かもしれない。

 第2次大戦中の独MG34やMG42といった機関銃がこの手の機関銃の元祖で、現在使われているものも、基本的にはほとんど変わっていない。FN社のMAGは成功した機関銃で、多くの国の軍隊で採用された。米軍はM60(ランボーが撃ちまくってたアレ)を採用していたが、M240Bという制式名で改良型MAGも使っている。
 最近はMINIMI等、歩兵用には小型の軽機関銃が代わりに装備されることも多いが、射程の長さや汎用性の高さといったメリットのため、汎用機関銃は今後も使われつづけていく模様。

(ひょっとしたら、"MAG"という名、あるいは略すと"MAG"となる、全く別のライフルのことなのかも知れない)

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