PE2 ではいろいろな形のアーマーが登場するが、その多くは実在する装備がモデルになっている。
地上兵用個人防御システム(Personnal Armor System Ground Troops)。米陸軍の現用歩兵装備であり、他国の軍隊でもほぼ同じものが採用されている。
ケブラー製のフリッツタイプ・ヘルメット、ケブラー製パッドを内蔵したボディアーマーベスト、サスペンダー、各種ポーチなどから構成される。全て装着すると、結構重たいらしい。
ちなみに、値段を気にしなければ日本国内でも購入できてしまう。もちろんライフルや拳銃、手榴弾などは別。
「ヘリコプターの戦争」ベトナム戦争の頃、ヘリ搭乗員の損害の多さに悩んだ米軍によって開発された、航空機搭乗員専用ボディアーマー。正式名称はBody armor, aircrewman, small arms protective。
胴体を覆うナイロン製(当時まだケブラーは使えなかった)のジャケットで、前と後ろにセラミックスとグラスファイバー、対弾ナイロンによるプレートを挿入してある。重量は11kgと重いが、.30口径ライフル弾の直撃に耐えるほどの強度があったという。
アイテム画面で出てくるイラストはまさにベトナム戦争時のチキン・プレート。ダグラスさんはベトナム出征時、ヘリ搭乗員だったことがあるのかも。
米陸軍・歩兵のハイテク化構想による新装備システム。本編ではタクティカル・アーマーの名で登場した。
一人あたりの戦闘能力を向上させるとともに、効率的に用兵を行えるようにするのが目的。具体的には、個人通信機、GPS、CCDカメラ、サーマルグラフ、暗視装置、携帯コンピュータ、ヘッドマウント・ディスプレイ、ボディーアーマーにヘルメット、その他もろもろの装備がまとめられたもの。「フォース21」など実験部隊でテストされている。
こういったハイテク歩兵の構想は米軍以外にもイギリス、フランスなどでも発表されている。また、自衛隊にも「軽歩兵構想」という似たアイデアがある。他の国でも似たようなものをおそらく研究中だろう。
ただ、使いやすさ、コスト、重量、電源、堅牢性、効率的な運用などなど、解決されるべき技術的な課題はまだまだ多い。
爆発物処理作業(Explosive Ordnance Disposal)専用に開発されたスーツ。
高熱の爆風と、高速の破片から装着者を守るための重装備で、専用の大型ヘルメットやブーツ等と合わせると総重量は数十kgにもなる。PE2ゲーム中ではHPが100ポイントも上昇した。
難燃性のノーメックス繊維、それに身体の正面を中心に、セラミックス製のプレートが多用されている。襟が大きいのは首や頭部の保護のため。
毒ガスや細菌、放射性物質から兵士を守るための個人用NBC防護服。湾岸戦争時の Overgarment-84 (OG-84)に代わって、1991年度から米軍に導入された。1997年にはJSLIST(Joint Service Lightweight Integrated Suit Technology)プログラムにも採用。
上下ツーピースに分かれており、グローブ、ブーツ、ガスマスクとあわせて全身をカバーする。長時間着用しても疲れにくいよう工夫されている。ゲームでは白色だったが、実物は基本的に野戦用なので、迷彩が施してある。
ジョディがアヤ専用に手ずから製作したという抗刃特殊ベスト。MP回復効果や高い上昇値などを誇る、なかなかの傑作だ。赤系というかピンク系というか、カラーリングもブッ飛んでる(きっと上着の下に着るのだろう)けど、胸のあたりの膨らみ具合もスゴイ。
PE1 では素材によって防具の特性が決められていた。
実物のボディアーマーはその抗弾性能によってクラス分けされている。(ただし、メーカー間で統一されている規格ではない)class I, IIa, II, IIIa, III, IV の順で強くなる。当然、クラスが上位のものは重たく、厚く、高価になる傾向がある。
とっても丈夫なアラミド(分子の骨格がベンゼン環からなるポリアミド)繊維の一種。1965年に米DuPont(デュポン)社によって開発された。学名は"para-phenyleneterephthalamide" (PPTA)。
ボディアーマーによく利用されるのはケブラー29といわれる種類で、布状にして何十枚も重ねて挿入してある。引張り強度は同重量の鋼鉄の5倍。アーマーやヘルメット以外にも応用範囲は広く、ケーブルやロープ、タイヤ、航空機の複合素材やコンクリートの耐震補強などに使われている。
ポリエステル繊維の一種。米Honeywell社(開発元のAlliedSignal社と1999年に合併)の製品。
アラミド繊維よりも軽く頑丈で、引っ張り強度は鉄の10倍にもなる。また、ケブラーは水分を含むと性能が低下するという弱点があるが、この点も解決されている。ただしものすごく高価、とのこと。ベストやブーツ、グローブ等の補強に使用されている。やはりアーマー以外にもいろいろ使い途がある。
高純度の酸化無機物を素材に作られる新しい「焼き物」で、硬く、金属よりも軽く、磨耗に耐え、また熱にも非常に強い。スペースシャトルの外壁パネルに使われているのは有名。
ボディアーマー用としては、上記の高分子素材と併せて利用されるのが普通で、プレート状にしてジャケットやベストに挿入する。
セラミックス以外にも鋼鉄やチタニウム合金のプレートを装着したボディアーマーもあるが、より頑丈になる代わり、重量のかさむものになる。